本日の視察場所は「Bau-spiel-platz “Wild west”」です。敷地内に入る前からメンバーの目はあまり見たことのない遊具“らしきもの”に釘付け。大体の人数が揃った所で園内に入場しました。WSメンバーが全員揃うまで遊んでも良いという事だったので、皆嬉々として園内を動きまわります。「ここって進んでいいの?」「えー床が落ちないか怖いな…」そんな声が聞こえてきてきました。
早くも自分の居場所を見つけた人がいますね
その後間もなくWSメンバーが全員揃ったので、コーヒーを頂きながらここで活動しているJoさんから施設概要をお聞きしました。
「遊具を手作りでどんどん作っていったのがすぐ分かるけど、危ないからやめろという話は出てこないのか…?」私が入場する前からお話を聞いている最中まで思っていた事です。この疑問によく似た質問が出ていました。その質問に対する答えは「怪我は確かにするけど、それは違う場所でもよく起こる事。道だって普通に歩いていても危険だもの。」なるほど確かに。日本では安全問題が先に出過ぎて実現化は難しいのかなと思いましたが、過敏な所があるかもしれません。“遊んでいればケガはつきものである”という前提を受け入れる事は子ども達の遊び場の可能性を広げる事に繋がるのだと感じました。
次にElisaさんに園内をまわりながら施設の説明をしていただきました。説明を聞いていると、手作り窯、釘等の大工道具置き場、野菜やハーブ畑、コンポストトイレ…時には子ども達のアイデアを取り入れながら作られている施設は子ども,大人関係なく利用する人々の手で創りあげられてきたものだ、という事が伝わってきます。また、面白いルールの説明もありました。それは、園内の遊具に手を加える際、古い釘を2本持ってきたら新たに1本の釘がもらえる、というもの。そうすれば、廃材に打たれた余計な釘が集まって釘によるケガ防止も防げるし、楽しく釘収集が出来る!上手いルールですね。
ひと通り説明をしていただいた後に再び園内で遊ばせてもらいました。最初はこわごわしていたメンバーでしたが、この時は最初とは打って変わってのびのびと遊んでいました。ここは進めるのか否か、ここは自分が乗っても平気かどうか等スリルを楽しんでいましたよ。
Wild westは子どもを対象とした施設ですが、子どものみならずそこに居る大人たちまで楽しませてくれる空間でした。私がこういった空間に初めて来たからか、それともただの来場者だからか…?確かにそういった理由もあると思います。しかしこの空間は「完成形」が無く、常に変化しうる空間である事が人々の心を踊らせているのではないでしょうか。また、良い意味で綺麗すぎない所も魅力なのかと思いました。ある部分を自分がつくろうと思った時に、綺麗すぎると本当にやってしまって良いのか自分の中で制限をかけてしまいかねないですが、程々だと気兼ねなくトライ出来ると思います。自分が作り変えても良いのだ!という気持ちにさせてくれるのではないでしょうか。
最後に、Joさん、Elisaさん、ちびっこ2人、本当にありがとうございました。
(吉武はるひ)